ドナルド・トランプとウクライナ情勢-米ロ関係修復のかなめ

ポロシェンコ大統領

      ウクライナのポロシェンコ大統領(左)

新年あけまして
おめでとうございます。

昨日2016年12月31日、

オバマ大統領が
ロシアのサイバー攻撃に対する

報復として35人の外交官を
追放するというニュースが

トップでしたね。

オバマ大統領は本当に
役者だなあと

やっぱりおもいます。

この発表には
2つの効果があります。

  1. CIAの分析結果にもとづく具体的な国家アクションを取ることにより、CIAのサイバー攻撃に関する分析に誤りや甘いところがあったときにCIAが負う責任を巨大なものにする
  2. 同じ日にプレスリリースされた、シリアの停戦合意を評価し、アメリカ抜きの今後の和平交渉の枠組みに対してアメリカも賛意を示すという談話をケリー国務長官が発したという、世界情勢的にはより重要なニュースが小さな扱いになったため、裏でアメリカとロシアがすでに歩調をあわせていることがばれにくくなった

両者ともに、
ドナルド・トランプ氏が

手を打って喜びそうなことです。

というわけで、
完全にオバマ大統領の一人芝居なので、

ロシアのプーチン大統領は
対抗措置など取らないのです。

閑話休題。

シリア情勢については、
予想を超えるスピードで

既存の枠組みが完全にくつがえり、
ロシア・トルコ・中国・イランが

シリアを安定化させ、

中東に広く関与していくという
シナリオが見えてきました。

わたしはドナルド・トランプ氏が
就任してから

まずウクライナ問題に手をつけ、

それからシリア問題を
片づけるだろうと

予測していましたが、
甘かったですね。

シリア問題については
オバマ大統領が

だいたいの下ならしをしていたので、
オバマ大統領在任中に

かたづいちゃったと
いうことでしょう。

一方、ウクライナ問題については、
オバマ大統領はまだ

これといった手は打っていません。

となると、
アメリカ・ロシア関係の緊密化を

ドナルド・トランプ氏が世界に
具体的に示すために、

就任後にウクライナ問題の解決に向けて
走り出すことが予想されます。

ウクライナ問題について
よくまとまっている記事を

紹介しますので、
一度整理してみましょう。

↓ ↓ ↓ ↓ ↓
わかりやすい解説記事はこちらをクリック

ウクライナ危機は2013年11月から3つの段階、すなわちユーロマイダン革命(2013年11月〜2014年2月末)、ロシアによるクリミア編入(2014年2月末〜3月末)、ウクライナ東部の混乱(2014年3月末〜)を経て進行してきたが、未だ解決の目処がついていない状況にある。

これが、大まかな時系列の流れです。

ユーロマイダン革命については、
以下のようにまとめられています。

第一の危機、すなわちユーロマイダン危機は、当初、欧米メディアはロシアの関与を主張することが多かったが、同時に米国務省のビクトリア・ヌーランド国務次官補の電話での会話が公開されたり、同氏がユーロマイダンで差し入れするなどして激励していたりする様子が報じられるなど、米国の関与を疑う声も少なくなかった。

だが、2015年1月末のCNNでのインタビューでバラク・オバマ米大統領がユーロマイダンへの米当局の関与を認めたことで、第一段階がロシアによって引き起こされたという説は打ち消されたと言える。

(中略)

ウクライナが欧米とロシアの間のジレンマの中で、ロシアを選択したことを意味する。旧ソ連諸国はロシアにとって「近い外国」であり、何としても維持したい「勢力圏」であって、そこに欧米の影響力が及ぶこと、まして旧ソ連諸国がEUやNATOに加盟することは何としても許せないのである。

ロシアによる
クリミア編入については、

以下のとおりです。

それに対し、第二の危機は完全にロシアが引き起こしたものである。

第二の危機、クリミア編入はロシアの悲願であった。クリミアはロシア帝国に編入されて以後、ロシアの支配下にあったが、1954年に当時のニキータ・フルシチョフ第一書記がウクライナに移管した経緯もあり、ロシア人のクリミアに対する思いは筆舌に尽くしがたいものがあった。

ウクライナ東部の混乱については、
こう説明されています。

続く第三の危機、すなわち東部における独立への動きと内戦は当然、ロシアが大いに関わっているが、最初から積極的に主導していた訳ではない。ロシア人は関わっていたが、当初、東部で暗躍していたのはロシアの愛国主義政党やナショナリスト、雇われた者などが中心であった。

だが、8月末にウクライナ政府軍が優勢になると、ロシアのトップが介入を本格化する決心をし、兵器や物資の補給のみならず、非公式に軍事要員も送り込んで行ったのであった。そのため、マレーシア機撃墜事件にもロシアは当然関与しておらず、あの事件は戦闘に不慣れなノヴォロシア戦闘員の誤爆であると考えられる。

なお、この第三の危機において、欧米の報道では常に、ロシアがクリミアのようにウクライナ東部をも編入しようとしているという脅威が強調されていた。しかし、筆者はロシア当局がウクライナ東部の編入を考えたことはなかったと断言する。

この大変なウクライナ問題に、
ドナルド・トランプ氏は

どのようなアプローチを
とるのでしょうか?

Youtubeや、ネットでの検索を
駆使して調べてみましたが、

具体的にどんな政策を打ち出すのか、
よくわかりませんでした。

ロシアに対する日欧米の経済制裁の
最もおおきな原因である

ロシアのクリミア併合について、
あまり問題にしない方針なのかなあ、

という程度のことは分かります。

あらためて田中宇さんの
記事を調べ直したら、

2015年7月30日に
「ウクライナ危機の終わり」
という記事があり、

2015年はじめにロシア、ドイツ、
フランスの努力で

ウクライナ東部の停戦協定(ミンスク2)が
締結されたあとも

停戦違反を繰り返すウクライナの
反ロシア的なポロシェンコ政権を

アメリカが支援し続けていたが、

2015年7月16日、アメリカの圧力により
ポロシェンコ大統領が東部地域に

自治を与える憲法改定の法案を
議会に提出し、

アメリカのヌーランド国務次官補も
これを「歴史的」と評価したそうです。

この展開は、もともとロシアが渇望し、
ウクライナとアメリカが拒んでいたものなので、

一気にウクライナ内戦の終結に
近づいたことになります。

↓ ↓ ↓ ↓ ↓
参考記事はこちらをクリック

ただ、田中宇さんの見通しは
楽観的に過ぎたようです。

現在に至っても、憲法改定法案は
宙にういたままであり、

ウクライナをめぐる情勢は
こう着状態が続いています。

ウクライナ危機後に
東部ドンバス地域に誕生した

ドネツク人民共和国、
ルガンスク人民共和国と

ウクライナのにらみ合いなのですが、

このようにウクライナ側と人民共和国側の対話は手詰まり状態にあるのだが、実は両者とも履行されない現状に困っていない。ミンスク合意の当事者で最も消極的なのが実はウクライナと人民共和国なのである。

とされており、
本人たちが全く和平に後ろ向きなのです。

いろいろ理由はありますが、

ウクライナにとっては、

第1に、和平が実現することにより「侵略国ロシア」というレトリックを使えなくなり、国際社会からの関心・支援が低下する可能性がある。

これが大きいでしょう。

↓ ↓ ↓ ↓ ↓
参考記事はこちらをクリック

実際、ドナルド・トランプ大統領当選後、
ウクライナのポロシェンコ大統領は

「欧米とウクライナのきずなは
何があってもゆるがない」などと

親ロシアのドナルド・トランプ氏を
けん制する発言をしています。

ちょっと今日の時点では、
ウクライナ問題の解決のために

具体的に何を考えているのかまでは
分析できませんが、

ミンスク合意2に
ドイツとフランスが絡んでいることから、

ドナルド・トランプ氏が
折にふれて発言してきた

NATO解体論を含めて
糸口を探ることが

できるのではと考えています。

また、ウクライナという国の
内政事情について、

つっこんだ調査が必要だとも感じます。


PAGE TOP